2012年4月1日日曜日

馬鹿と煙 ~夕凪~ シンガポール旅行記 十一章 シンガポール 第一夜。プール(R-15)

<19:54 プール>
ここはなんというのだろう?途中階の屋上とでも言うのだろうか?
最上階ではない場所ね。
プールはそこにあります。
今回はプール。
プールでもちょっと楽しみます。



今回の内容は一部未青年に相応しくない内容が記載されています。
十五歳以下のご閲覧はご容赦ください。



亜熱帯の夜のプール。
気候は日本の真夏と同様、なんだか絡みつくようなネットリ感。
まるで暖かい毛布に包まれているような感じ。

軽くストレッチをして早速プールサイドへ...
ほの灯りの元、彼女の肌は水面から反射する光でキラキラ光っている。


自分はプールサイドで足を水に浸け少し冷たさを確認する。
うん。これなら気持ちのいい位の冷たさだ。
自分の右隣にいる彼女の方にフッと目を移す。
彼女もプールサイドに腰を落とした。
彼女の長くて白い足が輝く水面にスッと吸い込まれていく。
彼女は少しかき回すようなしぐさをした。



不意に彼女の肢体全体が目に入ってきた。
ビキニ姿。彼女の白い体前面には水面から反射した光。彼女の背面からは街の灯りが映り。
背中の首筋から上は赤い光に照らされている。彼女の細い腰周りは黄色...。
彼女の腹部から乳房にかけては水の反射に照らされてキラキラと輝いている。
まるで彼女の肢体全体がスクリーンになってしまったかのようだ。
このまま彼女が消えてなくなりそう。
そんな感情に陥りかけたその瞬間。
遠くを見つめていた彼女が下から見上げるように私を見つめ...
「なんでそんなに私を見つめてるの?いつもは裸を見てるくせに...」とちょっと小悪魔のように微笑んだ。


自分は意表を付かれたそのしぐさにとっさにプールに飛び込んだ。
やられた。多分彼女は私が彼女の体を眺める姿を楽しんでいたに違いない。
多分先ほどの仕返しだ。

一旦プールの水中に沈んだ私は顔を出し振り向いて彼女を見た。
彼女の背後にシンガポール摩天楼の灯が輝いていた。

私は自分の体の火照りを静めるように暫くプールに浸かっていた。

その後、彼女を部屋に送り届けると私は一人街中のコンビニに買い物に出かけた。
何を買いにいったかは語らずとも...
こちらのコンビにはまるでキオスクのようだった。


私たちは亜熱帯の夜を楽しんだ。

<2007年11月12日 0:00 就寝>

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